「有効エッジ」は「接雪長」と数字を比べて見る

こんにちは。
スノーボードメーカーとしてボードの企画、開発、運営をしたり。コミュニティサロンを運営したり。DOMINATOR WAXアドバイザーなんてこともしている名取です。
ブログではスノーボードに関する情報や仕事のこと日々思ったことを書いています。

まずは接雪長から

先日アップしたブログには、「なぜ「有効エッジ」ではなく「接雪長」を見た方がいいのか?」ということで。最近、スノーボードの長さを見るときは「有効エッジを見ましょう」と言われているのをよく見かけるようになり。
全長だけでボードの長さを判断するのは危険なので、もちろん有効エッジを見るというのはいいことなんですけど。

できれば最初は「接雪長」から見た方がいいです。

接雪長というのは、ボードを雪の上に置いたとき雪面に接地する長さであり。自分がそのボードの上に乗ったとき「最初に感じる長さ」になるからです。そして有効エッジは、一般的なラウンドボードであれば、ある程度比例をする、ということを説明しました。

詳しくはこちらのブログをどうぞ。

なぜ「有効エッジ」ではなく「接雪長」を見た方がいいのか?

有効エッジと接雪長の差を見る

では有効エッジを見るときは何を確認すればそのボードの特徴が判断できるか?

まずイメージして頂きたいのが、接雪長はボードを雪の上に置いたとき雪面についていて。「有効エッジ」=「ボードの一番太い部分」は接雪長の終わりから、ノーズ・テール共にボードが反り上がった先にあります。

そして、ボードを立てたときに、浮きあがった先にあるボードの一番太い部分(有効エッジのピーク)が雪面に引っかかってエッジがグリップしはじめるようになっています。

有効エッジはボードを立てたときにどれくらいの長さエッジが使えるかというのを示している数字で。ターン時にどれくらいの長さを感じるかというのが分かるようになっているのですが。

それをふまえて、もうひとつ有効エッジを見るときに私がいつもチェックしているのは。

有効エッジと接雪長の「差」です。

有効エッジと接雪長の数字の差を見る

例えばこちらの、FOSSIL SNOWBOARD「BANKED-R」の場合。
154㎝のボードは、有効エッジが1190mmで接雪長が1150mm。
という事は、その差「40㎜」ということです。

一般的なラウンドボードの場合は前後ともに同じ場合が多いので。ノーズ側の接雪長の終わりから有効エッジまでの距離が「20mm」。テール側の接雪長の終わりから有効エッジまでの距離も「20mm」ということになります。

数字の差で分かる特徴

このボード1本だけでは判断がしにくいので、例えばAボードというモデルがあったとして、接雪長は同じ1150mmだけど有効エッジが1210mmのものがあったとします。
その場合は差が「60mm」になるので、ノーズ・テールの接雪長から有効エッジまでの距離が「30mm」になります。

・BANKED-R154
接雪長と有効エッジの差が「20mm」
・Aボード
接雪長と有効エッジの差が「30mm」

この数字からどんな特徴が見えるかと言うと。

フラットな状態からボードを立てたときにどれくらいエッジが噛みやすいか、という目安になります。

BANKED-Rよりも、Aボードの方が雪面から有効エッジのピーク(ボードの一番太いところ)が離れているので、Aボードの場合はしっかりとボードを立てないとエッジが噛まず。BANKED-Rの方は少しボードを立ててあげるとすぐにエッジが噛む。という感じです。

エッジが噛みにくいというとイメージが悪いですが。接雪長から有効エッジまでが離れているものは、「少し遊びがある」という風に言った方がいいですかね。接雪長から有効エッジが離れていると、少しボードを立てても引っ掛からない代わりにボードをずらしやすかったりします。

フリースタイル系のボードだとそこまで極端なものは少ないですが。アルパインボードなんかだと、接雪長と有効エッジの差が10mmくらいしかないものもあり。
その場合は、フラットな状態からボードを少し立てただけでガツン!とすぐにエッジが噛むということです。

数字だけでもある程度分かる

このようにそれぞれの数字の役割が分かっていれば、スペック表の数字を見比べるだけでもある程度ボードの特徴が見えてきます。
ただ、もちろんこれ以外の作りがどうなっているのかによって特徴が変わることもあるので、有効エッジと接雪長を見比べるだけで必ずしも今日紹介したような特徴になっているとは限りません。

ここがスノーボードを見極める難しい部分になるとは思いますが。一例としてぜひ参考にしてみてください。

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