少ない数で同じ利益を出すためには、モノを作ったら数を売る以外のことも考える

こんにちは。
スノーボードメーカーとしてボードの企画、開発、運営をしたり。コミュニティサロンを運営したり。DOMINATOR WAXアドバイザーなんてこともしている名取です。
ブログではスノーボードに関する情報や仕事のこと日々思ったことを書いています。

SNOWBOARD2.0

最近はほとんど話題にしてなかったけど、昨年の8月に発売した『SNOWBOARD2.0』という名の私の自叙伝発売から1年が経ちました。

「一般人が自叙伝なんか書いて」と思われるかもしれませんけど、それでもこれまでに「50冊」も売れているんです。
これを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだとは思いますが。12万文字という、結構しっかりとした小説1冊分ものボリュームで。主にはスノーボード人生と業界に入ってからの話が多いですけど。私の幼少期から現在に至るまでの話を書いた本を50人もの人が買って読んでくれたと思えばありがたいことです。

ただ、こんなものを作って採算は合ってるのか?それなりに時間をかけて作ったわけだから、それに見合わないのであれば意味がないし。別にそこを求めていないというのであればブログに書けばいいだけの話しで、わざわざ本にする必要はない。

大量生産大量消費の終焉

いまは、「大量生産大量消費の終焉」だとか。モノを作って売るだけの商売は厳しいとか。さらに言えば、日本の人口も年々減っているわけだし。モノの選択肢が増えているということは数の奪い合いになっている。そしてある程度の情報が共有されているなかで、商品のクオリティで勝負しようというのはほぼ不可能。

これをスノーボードに例えると、数十年前に年間1,000本売れていたメーカーが「昔しは1,000本売れてた」といっていまでも同じ数を売ろうとしても無理な話しで、だったら500本売れば採算が取れるように考えなくてはダメということ。

でも数が減ったからといって、そのかわり人件費カットとか経費削減とかやってしまうと、単純に従業員の士気は下がるしクオリティを維持するのも難しくなってしまうかもしれない。ということはこれまでとはまったく違う方法で利益を出す必要があるということです。

書籍だけの利益

なんだか少し話が大きくなってしまいましたが、今日はそこまで大きな話ではなく。とにかく、これまでの常識は通じなくなっているのだから、様々な方法を検討し試してみるということがとても大切になってくるということを言いたくて。

そこで、なぜ冒頭に『SNOWBOARD2.0』の話題を出したかと言うと。これが私にとって、本を売るときの新たな試みだったからです。とはいえ、すでにやっている人がいたのを丸々パクっただけですけど。

まず、冒頭に言いましたように『SNOWBOARD2.0』は50冊ほどが売れました。そしてロイヤリティの方は、電子版とペーパーバック版で違いがあるのですが、平均するとだいたい300円くらい。ということは、この本を販売した利益は現在15,000円ほどです。
それなりに時間をかけ苦労して作った結果の利益が15,000円。これだけを聞いたら、「少なっ、、、」と誰もが思うと思います。
とはいえ私も最初からそんなに売れるとは思っていませんでしたから。Amazonからのロイヤリティにはさほど期待していませんでした。

価格自由

そこで参考にしたのが「価格自由」
どんなものなのか詳細に知りたい方は【価格自由】と検索すれば情報出てきますので調べてみてください。

ようは出版業界もいま数を売る事が厳しくなっている。なのに本は原価が非常に高く、相当な数を売らなきゃ採算が取れない。印税と言われる著者に入る取り分は、だいたい定価の10%程度と言われているので、1,000円の本なら1冊売れて100円。1,000冊売れたら10万円ということですね。
とはいえ、数千冊で「ヒット作品」2万冊売れたら「大ヒット作品」と言われる世界ですから。1,000冊売るのだってかなり大変なことだと思います。

そこで、この価格自由というのは。本を読んでもらった後、お客さんに価格を決めてもらおうという仕組みです。これまでは、本を読んで、「面白かった」「ためになった」なので、「この著者をもっと応援したい」と思っても、自分が払った本の代金1,000円のうちの100円が著者に行くだけで、それ以上のことができなかったじゃないですか。
だったら、本を読んだ後に価格を決めてもらおうという仕組みで。本の巻末にQRコードがついていて、そこで支払いをします。別につまらなかったと思えば払わなくていいし、面白かったと思えば、1,000円でもいいし、1万円払ってもいいし、10万円払ってもいいしという感じ。

50冊で1,400冊分の利益

ただ、この「価格自由」は特許出願中と書いてあったので、(その後どうなったかわかりません)私は、クラウドファンディングという形で『SNOWBOARD2.0』の巻末に、「この本を読んで面白いと思った方や、共感、応援しようという気持ちになった方は支援をお願いします。」と書いて、決済のためのリンク、QRコードを貼りました。もちろん、リターンもそれぞれ用意してあります。

その結果、128,000円の支援が集まりました。
そこに電子書籍の利益を合わせると、『SNOWBOARD2.0』の利益は143,000円ということになります。

電子書籍だとロイヤリティ計算がだいぶ違うので比較難しいですが。一般の書籍と同じように考えると、1,430冊売れるのと同じ利益を50冊の販売で頂いたということ。
先ほど言ったように、数千冊で「ヒット」と言われているわけですから、50冊でヒット作と同じ棚に並んだという感じです。

という感じで、書籍に限らずモノでも何でも、「沢山売って利益を得よう」というのは無理な話しなので。何か別の付加価値をつけることがとても重要になってくるのではないでしょうか。

こちらが『SNOWBOARD2.0』の支援企画特設ページですので、よかったら覗いてみてください。(現在支援の受付していません)

『SNOWBOARD 2.0』特設ページ

 

▼クラウドファンディングについてはこんな記事もありますのでよかったらどうぞ。

クラウドファンディングで支援総額368万円を達成!!夢があるなら部外者の声は関係ない

 


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