今回は、スクレーパーの使い方について。
普段から何気なく皆さん使ってるとは思うんですけど。意外とスクレーパーの使い方を間違えてる人が多いです。
これまでホットワックス講習会をいろんなところでやってきましたけど。やり方も人それぞれだし、「ちょっとそのやり方だとまずいですよ、、、」なんてこともあって。結構多くの人がスクレーパーの使い方間違えているので、「スクレーパーの使い方」を解説したいと思います。
スクレーパーの種類
それではまず、スクレーパーの種類から。
各メーカーさんごとにサイズとか厚みとか色々出してると思うんですけど。ドミネーターの場合は3mmと5mmの厚みのものを出しています。
画像:ドミネーターワックス公式ホームページより
じゃあこの2つ「どちらがいいですか?」と言われれると。この辺は好みもあるので絶対ということはないんですけど。一応僕はどうしているかと言うと、両方とも使い分けています。
使い分けとしては、硬いワックスを削る時は厚めの5mmを使って、それ以外は3ミリを使ってます。
ただ、5mmの方だと厚みがあって力強く削れるんですけど、スクレーパーが全然しならないので、細かいワックスが取れにくいんです。なので、硬いワックスを削る時も5mmの方である程度荒削りしたら、3mmで仕上げるという感じで使っています。
どちらかひとつということであれば3mmの方がいいかなと思います。
スクレーパーは研いで使う
次に、スクレーパーは使っていると角が丸くなってしまいます。角が丸くなるとワックスが取れなくなってくるので、作業効率も悪いし仕上がりも悪くなってしまいます。
なのでスクレーパーは「必ず研いで使ってください」
スクレーパーを研いで角を立てた状態で作業してあげれば、作業効率がよく、無駄な力を使わなくてすむし、仕上がりも綺麗になります。
そして、スクレーパーの研ぎ方なんですけど。これは各メーカーさんから「スクレーパーシャープナー」と言うのが発売されているので、そういうのを使ってもいいし。紙ヤスリを使って平らなところに敷いて削ってもいいんですけど。
僕はボディファイルと言って、これはスノーボードのメンテナンスツールで本来はエッジを荒削りするためのファイルなんですけど、これがスクレーパー研ぐのにすごくいいんです。チューナップ屋さんとかサービスマンの人もだいたいこれを使っているのでオススメです。
とにかくスクレーパーは角が立った状態で作業してあげた方がいいので。僕は本当に1回作業したら研ぐらいのペースでやっています。
こうやって削りながら使っているとどんどん小さくなっていくので、持ちにくくなってきたら新しくするという感じです。なのでスクレーパーは意外と消耗品なんですよ。
ワックスを剥がす
それではワックスを剥がす作業なんですけど。
まず僕がこれまで講習会とかで見てきたなかで、一番多かった人が。
こんな感じで押して使っているんです。
このやり方ではソールを傷つけてしまう可能性もあるし。力も入らず綺麗にワックスを取ることができません。
スクレーパーは必ずこっち向きで使ってください。
画像のような向きにして押して使ってあげる。
それでスクレーパーの角がしっかり立っていると、軽い力でワックスが綺麗に剥がれてくれます。
こうしてスクレーパーが綺麗にソール面に当たってワックスが取れてくれればいいんですけど。ソールの状態がコンベックスとかコンケープとか。あとはメーカーさんによっては仕上がりが悪くてボコボコしていたり歪んでいたり。
例えばソール面の真ん中が凹んでいたら、スクレーパーを当てても凹んでいる部分のワックス取れないじゃないですか。
そういうときは「スクレーパーをしならせて」使ってください。
フラットに使うだけじゃなくてちょっとしならせてあげると、凹んだところの細かいワックスが取れやすくなる。
ただ、こういう時に5mmの厚いスクレーパーだとしならせることができないので、どちらかひとつということであれば3mmの方がおススメですと言ったのはこれが理由です。
こんな感じで、スクレーパーも正しく使ってあげないと作業効率悪いし。ワックス剥がすのにすごい時間かかってるなんて方もいますので。ぜひ参考にしてやってみてください。
動画で確認したい方はコチラ