ベースワックス編【新品のスノーボード 買ったら】最初にやること

『新品のボードを買ったら最初にやること』3つ目の記事になります。
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エッジダリング編【新品のスノーボード 買ったら】最初にやること

 

ベースワックス編

ここから今度はワクシングです。
ソール面にワックスを入れていかなきゃいけないんですけども。

最初にやるのが「ベースワックス」です。
「ベース作り」という言葉は耳にしたことがある人も多いと思いますが。
それではまず、なんでベースワックスしなきゃいけないのか?っていうのを簡単に少しだけお話しすると。

まずスノーボードのソール材っていうのは「ポリエチレン」という素材で出来ています。簡単に言えばプラスチックですね。そのポリエチレンを固めて薄くスライスしたものを張り付けてあるわけなんですけど。
このソール材には無数の穴が開いてるんです。
目で見えないレベルなんですけども、細かい穴が開いていて。その穴が開いてることによって、しなってくれるわけです。
例えばこれが、全然穴が開いてなくて、ぴっちりポリエチレンが詰まってたら綺麗にしならないんんです。
なので、ソール材を加工するときに無数の穴を開けることによって、スポンジのようにグニャグニャと柔軟にしなることができるというわけです。

そして、そのソール材の空洞にワックスを詰め込んでおくことを「ベース作り」と言います。

ソール材の空洞にワックスを詰め込んでおく(ベース作り)をしなくてはいけない理由はいくつかあるのですが。
まずベース作りをしなくてはいけない理由のひとつは。
新品の状態でそのまま滑りに行ってしまうと、空洞の中に汚れが入ってしまう。汚れが詰まったまま滑っていれば滑走性が落ちるのは容易に想像できますよね。
その他にも、ベース作りをしなくてはいけない理由があるのですが、今回はこの辺にしておいて。とにかく、新品の状態で最初にベース作りをするのが大切なわけです。

ソール材には空洞が開いていて、その中にワックスを詰めるのが「ベース作り」

参照:ドミネーターワックスホームページ
https://www.dominator-japan.com/index.html

ドミネーターワックスの場合は「RENEW」(リニュー)か「RENEW GRAPHITE」(リニューグラファイト)という商品があり。「ベース作りクリーニング専用ワックス」です。
これはベース作りやクリーニングする時に使用するワックスなので、滑走性はありませんのでご注意ください。

それでは作業の仕方ですが。まずはワックスも何もしていない新品の状態で、まずはスクレーパーとブラシがけをしてください。

まだワックスも何もしていないのになぜスクレーパーとブラシをするかと言うと。ベース作りというのはワックスを詰めるという作業と同時に「滑走面をなめらかにする」という作業も大切になります。
新品のボードは最終的に工場でソールサンディングをして仕上げてあります。ただ、滑走面を触ってみてもらうと分かるのですが、まだ少しザラつきが残っています。滑走面がザラついているということは、それだけでも滑走性が落ちる原因となりますので、スクレーパーとブラシで滑走面(ソール材)をなめらかにするというのも滑走性を上げる大切な作業になりますので。まずは新品の状態でもスクレーパー&ブラシからやります。

スクレーパーとブラシで滑走面のザラつきを取る

ちなみに僕は、クリーニングとかベース作りの時は、ドミネーターワックスのスティールブラシを使います。
この方が滑走面のザラつきをしっかり取ってくれるので、ベース作りやクリーニングの時はスティールブラシ。仕上げの時はブロンズブラシという感じで使い分けています。
ただ、もしどちらかひとつだけですませたいということであれば、ブロンズブラシの方をおススメします。

どちらかひとつならブロンズブラシがおススメ

スクレーパーとブラシをやってあげるだけで、滑走面がツルッとしてくるので、ここからRENEWもしくはRENEW GRAPHITEを使ってベース作りをして行きます。

まず、アイロンをする時は生塗りしてください。
硬いワックスとかだと生塗りしにくいんですけども。ドミネーターのRENEWはすごく柔らかいので生塗りでも結構塗れます。

アイロンを使わずまずはそのまま生塗り

生塗りをしてあげることで、アイロンを当てる前に膜を張ってあげることで滑走面の保護にもなりますし。
あとは、ワックスをアイロンに当ててボタボタ垂らすと結構量を使ってしまうので、生塗りした方がワックスの節約にもなります。

これだけじゃでも足りないのでワックスを軽くアイロンに当てて溶かしながら薄く塗っていく。

ボタボタやらずに少しづつ

全体に白くなってればこれでもワックス十分足りてるって目安がわかるんで、ボタボタたらすよりもワックスの節約にもなります。

全体にワックスがいきわたればOK

あとは普通にアイロンかけする時と一緒で、最初は少し早めに動かして固形になっているワックスを全体的に溶かして。ある程度溶けて馴染んできたら「アイロンはなるべくゆっくり動かす」
よくアイロンをチャカチャカ動かして「塗り広げたらお終い」という方がいますけど。さきほど言ったようにワックスはソール面に染みこませるとイメージして頂くと分かるように、ただ表面に塗ってお終いではなく。
じっくりとソール面を温めながらワックスを染み込ませる必要があります。
あとはあまり同じ場所ばかりアイロンをあてると部分的に熱くなってしまうこともあるので、バランスよく均等にアイロンをあてましょう。

アイロンはゆっくり動かしてソール面を温める

そしたら今度は「どれぐらい温めればいいんだろう」という目安ですが。
たまにボード反対側(デッキ面)を触ってあげて、デッキ面までほんのり温かくなるくらいまで、というのがワクシングの基本で。これはベース作りに限らず、滑走ワックスなども全てそうです。
この辺は部屋の温度とかにもよるんですけど、そもそもアイロン作業は暖かい部屋の中でやってください。
寒い場所で作業した場合、アイロンでワックスを溶かしたそばからどんどん固まってしまうので意味が無いです。「温めてワックスを染み込ませる」をイメージして頂ければわかると思います。

ある程度温めることで浸透する

これでホットワックスが完了したので、ボードを冷ましていくのですが。できれば、というか必ずと言ってもいいかな。
ボードはソール面を上にしたままの状態で、暖かい部屋の中で最低でも2時間から3時間くらいかけて「ゆっくり冷ます」
これがまたやってはいけないのが。早く冷ましたいからといって、冬場の屋外など寒いところに出してしまうと。せっかくワックスをしっかりと温めて浸透させたいのに、浸透する前にワックスが固まってしまうのでよくありません。
必ず暖かい場所で時間をかけてゆっくりと冷ますのがコツです。

こんな感じでベース作り1回目が終了です。
これでしっかりと冷ましたら、スクレーパーでワックスを剥がしてブラッシングをする。そしたら、また同じようにRENEWをアイロンがけして、ゆっくりと冷ましてから、スクレーパーとブラッシングという感じで。この作業を3回繰り返せばベース作り完了です。

よくベース作りって「10回とか20回とかやった方がいいですよ」って言われ
てるとおりなのですが。ドミネーターワックスとして推奨しているのは3回です。3回作業を繰り返せば十分しっかりとしたベース作りができます。
ただ、この作業を繰り返せば繰り返すほど、スクレーパーとブラッシングをすることになるので、滑走面がどんどんなめらかになるという意味では、時間がたっぷりあって、「ワクシング作業が好き」という方は10回でも20回でもやればやるだけよくなるのは間違いないです。
そうでない場合は、3回でも十分です。

そしてこのベース作り作業が3回終わり、ベースワックスを剥がしてブラッシングしたら。次は滑走用のワックスを同じようにアイロンで温めて、ゆっくりと冷ましてから、スクレーパー&ブラッシングをして滑りに行く。という流れです。

「自分でワクシングするの難しいんじゃないか」と思っている方が多いみたいですが。やはり自分である程度メンテナンスできた方が、ボードのコンディションをチェックしておくという意味でもいいと思います。
ぜひ参考にしてやってみてください!!

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