Voicyでは随時トークテーマをスタッフの方が提案してくれて、「今日はこのテーマで話しませんか」という感じでパーソナリティ向けに企画を考えてくれています。
もちろん任意なのでやるかやらないかは自由です。
私もときどきこの企画にのっかって話すことがあるんですけど。少し前にやったのが「努力か環境か」というテーマがありまして。
ようするに、あなたがいまの仕事で得られた成果や地位は、「努力で手に入れたのか?」「環境のおかげで手に入れたのか?」ということです。
その時の放送がこちらなので、音声で聴きたいかたはどうぞ。
■完全に環境です
あなたの仕事の「成果や地位」と言われると、いま私は会社をやってスノーボードの世界でそれなりに好きなことをしながら仕事ができているので、とてもありがたく思っています。
その中でもいま自分がこれを出来ていることに感謝していると言えば、スノーボードブランドを持って、ウチヤマ工場やオガサカ工場を使ってボード作りをできていることでしょうか。
皆さんからしてみると、これがどれだけ凄いことなのかピンと来ていないかもしれません。
だから自分で言うことでもないんですけど、誰でも言ってくれないので言います(笑)
普通はオガサカ工場でボードを作るだけでも大変なことだし。
ましてやウチヤマ工場は、MOSSとGENTEMstickしか作っていない工場ですから。それ以外のブランドは頼んでも作ってもらえないんです。
そこでボード作りができているというのは、ありえないことなんですよ。
それこそ先日、このことをよく分かっている方からは「モスの社長の隠し子じゃないか?」なんて言われたくらいですから(笑)
それはさておき、別に自慢をしたいわけではなく。
じゃあ、そんなことができるようになったのは、Voicyのテーマで言う「努力か環境」どちらかと言うと。
完全に「環境」です。
じゃあ、努力はしなかったのか?と言うわけではないです。
これが、Voicyのタイトルで書いてあるとおり、
「努力と言ってる時点でどうなの?」ということです。
■素人
私は高校を卒業したとき、進学も就職もせずにフリーター生活をはじめスノーボードばかりやっていました。
20歳のときにスキー場へ行くと決めて、それから6シーズンをスキー場で働き夏はバイトという生活を続け。
27歳のときに偶然知り合った人の紹介でスノーボードメーカーの手伝いをするところから、この世界で仕事をするようになりました。
それまで、冬はスキー場、夏はアルバイトという感じで。つなぎ程度のバイトしかしたかことが無かった私は正直言って社会人としてのルールやマナーのようなことも何も知らなかったし。パソコンも触ったことがなかったので、キーボードの打ち方すら知らなかった。
それに私はプロスノーボーダーでもないし、デモンストレーターでも無ければ、検定は受けたことすらない。
本当にただの素人です。
もちろんスノーボード業界に知り合いなんかもいないし、私のことなんか誰も知らないところからスタートしました。
■3年で追いつく
とにかくせっかくのチャンスなので仕事を頑張ろうと思ったけど、この歳で仕事のことをアレコレ訊くのも恥ずかしくて。
それこそ最初は「キーボードの打ち方」から本を買って来て覚え、ビジネスマナーや仕事術みたいなものもほとんど全てを本から学びました。
そしてこの時に誓ったのが「みんなの倍以上働こう」ということ。
例えば、大学まで行って22歳で社会に出たとしたら、私はみんなよりも5年間遅れていることになります。
じゃあその5年の差を縮めるにはどうすればいいか?
みんなは年間120日休みで1日8時間ほど仕事をしているとしたら、私は最低1日16時間と休み無しで働けば「3年で追いつく」というなんとも雑な計算をして(笑)
真剣にそれから、休みなく朝から晩まで仕事のことを考えそれに関係する勉強はとことんしました。
■楽しかった
しかし、それでもなかなか仕事は軌道にのらず。しばらく不遇な生活を送ることに。
この件に関しては長くなるので、standFMに収録してありますので良かったらどうぞ。
それでも、諦めなかったのは「環境に恵まれていたから」
無給で働いていたのに環境に恵まれていたというのもおかしな話ですけど(笑)
私がスノーボード業界に入ったとき、周りにいたのはまさにこの業界を作り上げてきたと言っても過言ではないような人達。
偶然とはいえこんな人達と一緒に仕事ができるのであればなんとしてでも食らいつこうと思い必死にやっていました。
じゃあそれは努力じゃないの?と思う方もいるかもしれない。
実際大変なことばかりだったし、それこそ友達と遊ぶ時間もお金も無く。プライベートと言われるものはまったくない生活をしていました。
でも、楽しかったんです。
せっかく出会えたこの環境で好きなスノーボードの仕事ができて。その中で自分の力をつけて、周りの人に少しずつ認めてもらえるのが楽しかったんです。
だから自分では努力をしたと思ったことはない。
■努力の感覚
そもそも「努力した」と思うときって、嫌なことをしたときじゃないかと思う。
例えば、私は昨年フルマラソンに初挑戦して、今年もまたエントリーしているので、毎日のように走っています。
でも私は、ただ走るだけというのは大っ嫌いで、それこそ学生時代はずっとサッカーをやっていましたけど。走る練習なんかがあると、「何で走らなきゃいけないんだよ。だったらボール蹴らせろ」くらいに思ってましたから。
それでも走っているのは健康維持のためであって、走らなくて済むなら家でゆっくりしてるし、フルマラソンなんか絶対にやりません(笑)
だからいつも嫌々走っているので、これに関しては努力していると感じます。
本当に好きなことをしているとき、それこそ寝食を忘れ没頭しているときなんかは、周りからは努力をしているように見えても、努力しているという感覚はないはずです。
■大谷翔平選手
メジャーリーガーの大谷翔平選手の逸話みたいのはよく語られていると思います。
その中でよく聞いたのが「大谷選手は先輩に飲みに誘われても断る」という話を聞いたことありませんか。
ようするに「飲み行っても野球は上手くならない」というようなことを言って断るとか。
それに対して、テレビのコメンテーターの人なんかは「すごい努力の人ですね」なんて言うことがあるけど、それは違うと思う。
ようするに、あなた達は野球よりも飲みに行くことの方が楽しいから、飲みにも行かず野球をすることが努力になっていて。
大谷選手は飲みに行くよりも野球をすることの方が好きだから、飲みに行かないで野球をすることは別に努力だとは思っていないんじゃないでしょうか。
そう思いませんか?
■パワハラ?
なので私は、環境に恵まれたからこそいまの仕事ができるようになったわけで。それこそ、20年前に「みんなの倍以上働けば3年で追いつく」と計算したけど、結局いまもそのペースはほとんど変わっていません。
それでも努力しているとはまったく思わないから、
「努力って言ってる時点でどうなの?」ということです。
でもいま仕事でこんなこと言ったらパワハラになるんでしょうね(笑)
とにかく、仕事に限らず何をするにしても、絶対に「環境」です。
環境が悪ければいくら好きで没頭しても成果にはつながらないでしょう。
だからいまの環境が悪いと思えば、変えるというのはとても大切です。
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