遠回りする事が一番の近道
イチロー選手の有名な言葉
「遠回りする事が一番の近道」
私も学生時代にこの考えに行きついていればと、つくづく思います。
小学校1年生から高校卒業するまで、サッカー一筋だったけど。
子供の頃からとにかく地味な練習が嫌いで。
すぐに派手な事をしたがったり、試合だけは張り切ったり。
それでも、それなりに熱心にはやっていたので、そこそこ上達はしましたけど。
12年間頑張ったわりには、今思うと何が残ったんだろう?って。
そして、
イチロー選手のさきほどの言葉には続きがあり。
「仮に最短(近道)でたどり着けたとしても、選手として深みは出ない」
本当ね、さすがイチロー選手です。
もう、ビシッと心に響きますよ。
結局、私はスノーボードも滑りの面では別にプロでもないし。
級とかも取った事ないし。
特にこれといった実績はありません。
それでも、今こうして好きなスノーボードの仕事をしながら生活をしているのはありがたい事です。
だから、自分で言うのもなんですけど。
人一倍スノーボードの事を考えて来たという自負はあります。
そんな事を今考えると、自分にとっての最初のターニングポイントは怪我をした時なんじゃないかと思っています。
スノーボードを始めて、5年目の一番イケイケの頃にハーフパイプで怪我をしまして。
しばらく、まともに滑れない時期があり。
そんな時だったからこそ、いかに無駄な力を使わず滑ればいいのか。
どうやってボードをコントロールすればスムーズに滑れるのかを考えるようになり。
これぞまさに怪我の功名だと思っています。
そして、その追求心がメーカー業を経験した事で道具の追求心も加わり、今も生きていると思います。
だから私は、滑りを教えるのは下手だといつも言っていますが。
その人がボードの上にちゃんと乗れているのかを見るのは得意です。
でもこれぞ基本中の基本であり。
そもそも、ボードの上にちゃんと乗れてなかったら滑れるはずがないんですから。
それと、私は「ある意味スノーボードは簡単だ」と言っています。
リフトに乗って斜面の上に上がれば、ほとんどの人は滑って降りてこれますよね。
でもそれは、
「降りて来ているだけなのか」
「滑って降りているのか」
その違いがあります。
これはなかなか表現が難しいんですけど。
簡単に言えば「自分の意志でボードをコントロールして降りて来ているのか」「ただなんとなく降りて来ているのか」という感じですかね。
ほとんどの方は斜面の上から降りて来る事はできるけど。
それが自分の意志でボードをコントロールして思った通りのラインで滑れているかどうか。
だから「自分は滑れる」と言ってても。
実はちゃんとボードをコントロールできていない方もいます。
これがハーフパイプになると顕著に出てしまうんですよね。
カムイ御坂
はい、
という事で、前置きがだいぶ長くなりましたが。
今日はカムイ御坂に行ってきまして。
それで、何を前置きダラダラを話しをしたかと言いますと。
今日は今季ハーフパイプデビューをして、今回が2回目というメンバーがいたのでそんな話しをしていたんです。
まだゲレンデで一緒に滑った事がないので分かりませんが。
ゲレンデでは皆さんそれなりに滑っていたと思います。
ただ、ハーフパイプだと「降りて来ているだけなのか」「滑って降りているのか」の違いが顕著にでます。
だからまずは自分でボードをコントロールして「滑る」練習。
これが大切。
前後二人とも今日が2回目です。
今季ハーフパイプデビューしたメンバーも一歩ずつ着実に上達しています。
上達は近道より遠回りが大切です。#カムイ御坂 pic.twitter.com/QTUC2RwQsQ— 名取崇史@スノーボード (@natori_takafumi) July 13, 2019
いつも通り、スピード出して滑りたい気持ちは分かります。
でも「自分でボードをコントロールして滑る」
これができなければその先は絶対にありません。
これがまさに、
「遠回りする事が一番の近道」
というやつじゃないかと思います。
そして、その先に「深み」が出てくれば長くスノーボードを楽しめる滑りができると信じています。
がむしゃらに練習をするのもいいかもしれませんけど。
時には落ち着いて、基本に返り、遠回りする事も大切だと思います。
それでは本日はここまで。