『接雪長と有効エッジについて』スノーボード板の選び方

去年のブログで、『スノーボード講習会』のアンケートを集計したら面白い結果になったと書きました。

この時に、

Q.今回の講習会で特に知ってよかった事や興味を持った事

というアンケートの回答で一番多かったのが。

A.接雪長と有効エッジについて

私としても意外だったんですけど、これをしっかり理解しておけばスペック表からでもそのボードの特徴が見えてくるので役に立つと思います。

という事で、今日はこの『接雪長と有効エッジについて』細かく説明しようと思います。

その前にスペック表の見方が分からないという方は先にこちらを読んでからの方がいいかもしれません。

 

ブログでは初出しの内容になりますので、しっかりチェックしておいてください!!

接雪長と有効エッジ

まずはこちらの図を見てください。

接雪長と有効エッジに注目

R.Length(接雪長)はボードが雪面に着いている長さ。

EF.edge(有効エッジ)はノーズの一番太い部分からテールの一番太い部分までのエッジの長さです。

簡単に言うと、接雪長はフラットな状態で滑っている時の雪面に触れている長さで、そこからボードを立てるとノーズの一番太い部分(有効エッジのピーク)が雪面に掛かりカーブして行く。という事になります。

そして、

必ず有効エッジのピークは接雪長の先にあり、雪面から浮いたところに存在します。

 

では、上の図を見てスペック表から接雪長と有効エッジの差を見てください。

STYLE155は接雪長1180mm有効エッジ1220mm

40mmの差があります。

これを前後で半分に割ると。

接雪長から有効エッジのピークまでノーズ・テールそれぞれ20mm離れているという事になります。

 

※前後で離れている距離が均等になっているとは限りません。例えば差が40mmあっても、ノーズ側30mm、テール側10mm離れているなど。

 

今度はこちらの図を見てください。

接雪長が同じで有効エッジの長さが違うボード。

STYLE155とKING157は、接雪長は同じ1180mmで有効エッジはSTYLE155/1220mm・KING157/1230mmです。

接雪長は同じだけど、STYLEとKINGでは有効エッジの長さに10mmの差があります。

これをさきほどのように半分にすると、

STYLE155は接雪長から有効エッジまでの距離が20mm

KING157は接雪長から有効エッジまでの距離が25mm

 

ボードのノーズ部分だけアップにするとこんな感じになります。

接雪長が同じでも有効エッジのピークまでの距離が違う。

最初に言ったように。

接雪長はフラットな状態で滑っている時の雪面に触れている長さで、そこからボードを立てるとノーズの一番太い部分(有効エッジのピーク)が雪面に掛かりカーブして行く。

この事をふまえて2つのボードにどのような違いがあるか。

お互いにフラットな状態からボードを立てた時に、

 

STYLE155は、接雪長から有効エッジのピークが雪面に近いので早くエッジが掛かる。

KING157は、接雪長から有効エッジのピークが雪面から遠いのでエッジの掛かかりが遅い。

 

という違いがあります。

「遅い」というとイメージが悪いですが、STYLEよりKINGの方が「少し自由度がある」なんてイメージしてもらってもいいかもしれません。

STYLEはボードを立てるとすぐにエッジが掛かりカーブしていくけど、KINGはしっかりボードを立てるまで少し自由に動かす事ができる。

みたいな感じですね。

実際に乗り比べてみると分かると思います。

 

まとめ

スペック表から読み取れるボードの違いとして、接雪長と有効エッジの長さを比較し。

その距離の差を見ると、フラットな状態からどのくらいボードを立てるとエッジが掛かる(カーブする)のかが見えてきます。

たまに「ボードは全長よりも有効エッジを見て長さを選んだ方がいい」なんて事も聞きます。

「身長−○○cm」なんて言ってるよりは全然いいとは思いますが。

有効エッジはボードを立ててからの長さなので、フラットな状態と立てた時の状態をイメージできるともっとボードの特徴を見る事ができます。

ただ、途中で書きましたように。

ノーズとテールで離れている距離が違う事もありますし。

キャンバーのシステムが違う場合なんかは大きく考え方が変わって来ます。

それにフラットな状態からエッジの掛かり方は距離関係無く『フレックスバランス』でも、大きく変わります。

今回は同じようなキャンバーボードで比較した場合であり、全てのボードが同じように比較できるわけではない事も理解しておいてください。

それでもある程度の目安にはなりますので、まずは自分が使っているボードのスペック表を確認してみてはいかがでしょう。


 

ボードについて詳しく知りたい方は『スノーボード講習会』をご利用ください。

それでは本日はここまで。

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