『スノーボード 板の選び方②』【曲がり方編】

ポイント②【曲がり方編】

スノーボードはある種ターン(カーブ)を楽しむスポーツでもあります。

ですので、そのボードがどれくらい曲がるのか。 

どのくらい曲がりやすいかは気になりますよね。

その、曲がり方をカタログから判断できる要素として。

「サイドカーブ」「サイドウォールスラント」

というのがあります。

「サイドカーブ」はなんとなく聞いた事ある方が多いと思います。 

カタログでは大抵Sidecut.Rなんて表記してありますね。

FOSSIL THE PIPE スペック表】

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(カタログは基本mm単位です)

 

今回は「FOSSIL THE PIPE155」で見て行くと。

Sidecut.R/8320mm 

となっています。

これは、半径(R8m32cmの円を描いた時のカーブでボードの側面をカットしていますよという意味です。

 

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ボードの側面(サイド)をカットしている円の半径(R)という事で。 

Sidecut.Rです。

拡大するとこんな感じですね。

 

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単純にこの円に沿ってボードが曲がっていくのをイメージして頂くと。

半径(円)が小さければ小さく曲がるボード。

半径(円)が大きければ大きく曲がるボード。

という事になります。

例えば、

ボードをパッと見たら「くびれて」見えますよね。

ですので、

「サイドカーブ=ボードのくびれ」とイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。

円が小さければ「くびれた」ボード。 

円が大きければ「ずんどうな」ボード。

そんな感じに見えます。

そして、こちらは「FOSSIL PARKBIGMODEL156」のスペック表です。

【FOSSIL PARKBIGMODEL156 スペック表】

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全長編】で説明しました「R.Length」が「THE PIPE155」と同じ1150mmですが。 

Sidecut.R」は「THE PIPE155」より数値が小さく8050mmとなっています。

THE PIPE155/Sidecut.R 8320mm

PARKBIGMODEL156/Sidecut.R 8030mm

ちょっと大げさですが、この2つを比べるとこんなイメージです。

 

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2つを比較して、単純に言いますと。

THE PIPE」は数値が大きく(円が大きく)ずんどうなボードなので大きく曲がる

PARK BIGMOEL」は数値が小さく(円が小さく)くびれているので小さく曲がる。

単純にサイドカーブだけで考えるとそうゆう事になります。

「だったらくびれてて曲がりやすいボードの方がいいじゃん」 

って、思いますよね?

もちろん普通に滑る分には曲がりやすいに越した事はありませんが、

用途によってはただ曲がればいいという訳ではない場合もありますので。

様々な「サイドカーブ」があります。

その辺の細かい部分は話しが長くなってしまうので、また改めて。

 

サイドウォールスラント

続きまして「サイドウォールスラント」とは?

これは表記していないメーカーが多いので、

毎回講習会でも「知らなかった」という方がほとんどです。

でも、

かなり重要です。

こちら、MOSSのカタログには全て細かく表記してあります。

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SIDE WALL SLANT

要するにボードを正面から見た時の、側面の角度(形状)を表しています。

ここです。

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ボード側面の壁の角度という事で、 

「サイドウォールスラント」です。

ちょっと分かりにくいですが、、、

FOSSILのカタログにもちゃんと書いてあります。

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THE PIPEは「サイドウォールスラント」が15°という意味です。

そして、単純にこちらを比べる基準としては。

○をしました

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 25°と6°の「サイドウォールスラント」

25°の方は先端がとんがっていますよね。 

6°の方は先端が太いですね。

という事は、

25°のボードは先端がとんがっているので雪面に刺さりやすく。 

6°のボードは太いので雪面に刺さりにくい。

という事になります。

これを単純に解釈しますと。

25°のボードは雪面に刺さりやすいので曲がりやすく。 

6°のボードは雪面に刺さりにくいので曲がりにくい。

という事になります。

今回もサイドカーブ同様に、 

「だったら曲がりやすい25°の方がいいじゃん」

と、思いますよね。

でも、それぞれメリットとデメリットがあります。 

例えば、

25°の方は先がとがっているので雪面に刺さりやすいですが、

先端が細いのでブレやすく高速安定性に欠けます。

6°の方は先が太いので雪面に刺さりにくいですが、

先端までしっかりしているので高速安定性があります。

目的により使い分けたり別の要素により変わる事もありますが。 

単純に分かりやすく言うとそんな感じです。

 

余談ですが。

私は過去にフレックスも中身も一切変えずに、サイドウォールの角度だけを変えるというテストをした事があります。

普通はそんな分かりきっている事をテストしないのですが。

どれくらいの変化があるのかを実際に体験してみたかったのです。 

何事も経験に勝る事はありませんからね。

その時は15°と25°でテストしましたが、

自分の想像以上に全然違う2本のボードになりました。

ですので余計に「サイドウォールスラント」の重要性を皆さんに知ってほしいです。

曲がり方や、ボードをコントロールする上で非常に重要な部分ですので気にしてみてください。

≪まとめ≫

次回のブログで紹介しますが。

曲がり方は、「フレックスバランス」で大きく変わりますので。

あくまでも今回の内容をふまえた目安として。

初めてボードを買う方は。

サイドカーブ数値が小さめでサイドウォール角度も15°~25°程度のとがっている物の方が、単純に曲がりやすい(ターンはしやすい)です。

ボードの買い替えを考えている方は。

まずご自分のボードの「サイドカーブ数値」と「サイドウォールスラント」の形状や角度を見てから次のボードと比較してあげるといいと思います。

ただ、もちろんそれだけではありませんので。

次回以降のブログも参考にしてください。

 

「板の選び方」記事

『スノーボードの選び方①』全長編】

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