「スノーボードの使い方」をテーマに何回かにわけてお伝えしようと思います。
スノーボードは道具を使うスポーツです。
上達のためには道具をいかに上手に動かすかを考えなくてはいけません。
スノーボードの仕組みを元に、基本的な「使用方法」をお伝えします。
仕組みをまだ理解していない方は、『スノーボードの選び方①~⑤』を先に読んでください。
『スノーボード板の選び方①~⑤』を先に読んでください。
スノーボードの使い方①【セッティング編】
綺麗に滑るためにはボードを上手く動かさなければいけません。
まだ読んでいない方はこちらのブログも参考にしてください。
ではまずボードを動かすために準備するのが、バインディングのセッティングです。
皆さんバインディングのセットはどうしていますか?
「適当」「分からない」という方が圧倒的に多いですよね。
でも、バインディングのセットは滑りに直結する重要な部分です。
間違ったセッティングでは上達にも大きく影響します。
そこでまずは、バンディングをセットする上での鉄則をお知らせします。
ほとんどのボードには推奨スタンスというのがあります。
MOSSならこのようにマークが付いていますね。
「ココにセットするのがおススメですよ」という位置です。
なので出来ればココにセットするのがベストです。
ただどうしてもスタンスを狭くしたいとか広くしたいという場合がありますよね。
そんな時に「前足だけずらしたり」「後ろ足だけずらしたり」していませんか?
これはあまりよくないです。
何故かと言いますと。
スノーボードを作る時は基本この推奨スタンスを中心にフレックスバランスを整えています。
フレックスバランスについてはコチラ
その他、サイドカーブに対してのバランスなども考え推奨スタンスを決めているので。
片方だけずらしてしまうと乗り位置が目的の場所から外れてしまったり、サイドカーブに対してバランスが悪くなります。
ではスタンス幅を変えたい場合は、
均等にずらすのが鉄則です。
例えば、
2cm狭くしたいという時は。
前足を1cm、後ろ足を1cm狭くする。
2cm広くしたいという時は。
前足を1cm、後ろ足を1cm広くする。
という感じです。
そうすれば、中心をずらさないでスタンス幅を変える事ができます。
なぜ中心がずれると良くないのか?
こんなイメージ図を作ってみました。
推奨スタンスでセットした場合にはもちろん中心でバランスが取れるようになっています。
スタンスを狭くしたい場合、両足共に均等にずらせば。
中心がずれないのでバランスが取れます。
同じくスタンスを広くしたい場合も両足均等にずらせば。
こちらも中心がずれないのでバランスが取れます。
では、片足だけずらした場合はこんなイメージです。
後足だけ広げてしまうと、
中心がずれてしまうのでバランスが悪くなってしまいます。
同じく前足だけをずらした場合も、
中心がずれてバランスが悪くなります。
要するに、
バランスが悪い状態で乗っていては、そのボードの性能が引き出せません。
心当たりある方いませんか?
ボードの性能が引き出せなければ、綺麗に滑る事はできません。
実は気づかないうちにもったいない事をしている方が結構いますので、今一度自分のセッティングから見直してみましょう。
ただ、中心をずらしてもいいように設計してあるボードもありますので。
全てのメーカー・モデルに当てはまるわけではありません。
もでほとんどの場合は、均等にずらすのが鉄則です。
【まとめ】
推奨スタンスからバインディングのセットを変えるのは、スノーボードの構造から考えるとかなりリスクが高いです。
試乗会の時に最初からスタンスを変えて欲しいという方がいますが。
色んなボードを試す時は、まずそのボードの推奨スタンスにセットして特徴を捉える事を優先した方がいいです。
そうすれば本来の性能を確認する事ができます。
ただ、ずらす事が全て悪い訳ではなく。
ずらした事で乗り位置がどう変化しているのかという事を理解した上で、自分の好みに合わせ「わざと」ずらすのは良いと思います。
ぜひ実践してみてください。
次回はスタンス幅について書きます。