スタンス幅ってどうやって決めてますか?
スノーボードのスタンス幅の決め方には色々な説がありますよね。
肩幅がいいとか。足の長さを測って決めた方がいい?というのも聞いた事ありますし。
なんかスタンス幅を決める機械もあるとか??
後は、こうやって滑るなら、幅は(広くしたり、狭くしたり)こうした方がいいとか。
こうゆう時はセットバックを入れた方がいいとか。
色々言われていると思います。
でもそれってボードの事を全然考えていないですよね。
だって、ボードには推奨スタンスというのが決まっていて。
そこで乗る事を前提に設計しているので、そこで乗るのが正解なんです。
だから肩幅がこの位だからと、推奨スタンスからずらしたり。
セットバックを入れたいからと、後ろにずらしたり。
それでは、ボード本来の性能が損なってしまう「場合があります」
「場合があります」と入れておいたのは、ずらしてもいいように作っているボードもあるので一概には言えないからです。
どちらにせよ、ボードの事をよく理解して、推奨スタンスから動かしていいボードなのか。
動かしていい場合どうやって動すのはいいのか。
もしくは動かしてしまうと性能を損ねてしまうボードなのか。
そこもしっかり確認してからスタンス幅を決めないと、ボード本来の性能を生かしきれずに滑る事になります。
という事で、
今日はこの「推奨スタンス」をどうやって決めていて、なぜ推奨スタンスがあるのかを説明しようと思います。
推奨スタンスはどうやって決めているのか
大抵の場合、推奨スタンスを決めるのは最初のスペックを決める時です。
全長、接雪長、有効エッジ、ノーズ幅、ウエスト幅、テール幅、サイドカーブなどなど、ボードの形を決めるのと同時に、セットバックの位置や推奨スタンス幅も設定します。
なので、一番最初の時点で「このボードはこの位置に立ってもらおう」というのを決めておきます。
そして、
ボードを設計する上で肝心なのが「ボードの厚み」だと、先日ブログでも書きました。
この時にも少しだけ推奨スタンスに触れましたが。
これをもう少し詳しく書きます。
もう、何度も何度も繰り返し言ってますが。
スノーボードは「硬い、柔らかい」じゃなくて「どこが硬くて、どこが柔らかいか」
フレックスのバランスが重要だと。
それで、先ほどリンクを貼ったブログでそのバランスをどうやって決めているかという事を書きましたので、まだよく分からないという方は先にそちらを読んでください。
そして、このフレックスのバランスは、
「推奨スタンスにバインディングがセットされているのを前提に整えています」
もう少し細かく言うと。
推奨スタンスの位置に人が立っていて、そこに体重がかかる(力がかかる)
その時にノーズはどれくらい”しなる”ようにするのか、センターはどれくらいしならせるのか、テールは、と「ボードの厚み」を決めて。
そのボードを「どれくらい曲がるようにするのか」「どんな動になるようにするのか」というのを決めます。
このように、推奨スタンスの位置に人が乗っているのを前提として全てを決めているので。
セットバックを入れるとか、スタンス幅を広げたりすると。
本来、力がかかって欲しい位置と違う所に力がかかると、このボードの性能を損なってしまいます。
しかし、先ほど。
ボード本来の性能が損なってしまう「場合があります」
と、書きました。
その一例はこんな感じです。
真ん中がねじれてたわみやすくしてあるボードは、ある程度スタンス幅を動かしてもさほど影響される事無く曲がれるので。
このような場合は、ある程度自由にセットしても大丈夫。
という事です。
ボードの性能を生かせるかどうかで決める
ここ数日滑り方についてもブログで書きましたが。
「道具を使うスポーツはまずその道具をどうやって動かすのか」
それをまず考えましょう、と言ってます。
だから、
スタンス幅は自分がああしたいこうしたいではなく。
ボードの性能を生かせるかどうかで決めるべきです。
ボードの性能を生かせるかどうかで、いい滑りができるかどうか決まるわけですから。
ただ、人によっては体系や骨格等の関係で「幅は絶対に○○cmで滑りたい」という場合もあると思います。
それであれば、その幅で乗るのがベストなボードを探した方がいいと思います。
「このボードに乗りたいけど幅はずらしたい」ではそのボードに乗る意味があまり無い「場合があります」ので。
まずは自分のボードをよくチェックしてみてください!
それでは本日はここまで。