ポイント③【フレックス編】
「この板硬いですか?」
「柔らかいですか?」
私が過去にスノーボードメーカーで働いていた頃の試乗会や、現在お店でも一番多く頂くのがこの質問です。
ただ、
実は非常に答えにくいのです、、、
おそらく皆さんはよく色々なところで言われてるように。
柔らかいボード=初心者向け
硬いボード=上級者向け
それこそ脚力がないと硬いボードは扱えないとか?
そう思っている方も多いと思います。
でも、
この情報は大間違いです。
「大間違い」と言うとちょっと大げさかもしれませんが。
ちなみに、
FOSSILの中に「NATURAL」(ナチュラル)というモデルがあります。
このボードは、スタンス間(ボードの中心)を硬くして、ノーズとテールを柔らかくしています。
そうする事で、
ノーズが柔らかいのでターンのきっかけがつかみやすく、足元はしっかりしているので安定する、そしてターン後半のテールも柔らかいのでエッジが抜けやすく、次への切り返しが早くなる。
こうやってボードの切り返しが早くなるようにしつつ安定感も確保し、フリーライディングが気持ちよく滑れるように設計しています。
なので初心者の方でも切り返しが楽で、操作しやすくとても評判が良いです。
では、このボード。
「硬いですか?」
「柔らかいですか?」
と、質問されると。
答えにくい、、、
ですよね。
ノーズとテールは柔らかいけど、真ん中は硬いわけですから。
なので、
ボードのフレックスは何が重要なのかと言いますと、
「どこが硬くて、どこが柔らかい」です。
ボードを作る時に肝心になるのが「ボードの厚み」です。
簡単に言うと、
ボードを厚くすれば硬くなるし、薄くすれば柔らかくなります。
しかし、ただ単にボード全体を厚くしたり薄くしたりしているのではなく。
ボードのどの部分を厚くして、どの部分を薄くするかで、そのボードをどんな動きにするのかを決めています。
簡単ではありますが、例えばこんな感じです。
これが全てではありませんが、このようにバランスを変える事で、そのボードをどのような目的にするのかを決めています。
なので、
「フレックスはバランスが大事なんです」
ただ、このようなフレックスバランスはカタログ等では分からないので、実際に現物をチェックしてみるしかありません。
それでは、今回は実際にボードのフレックスバランスを確認する時のポイントをお伝えします。
よくいるのが、 こんな感じで力任せにグイグイボードを押して確認する方がいますが。
はっきり言って、ほとんど意味ないです。
しかもボードに優しくないので、お店でこんな事してたら嫌な顔されちゃいますよ。
一番重要なのは、
「どこが硬くて、どこが柔らかい」です。
ツウなフレックス確認方法は。
①ボードの上を軽く押す。
②続いて真ん中を軽く押す。
③そして下を軽く押す。
これを今度は「下→真ん中→上」と繰り返せば、このボードは「どこが硬くて、どこが柔らかいか」というバランスが分かると思います。
しつこいようですが、ボードの硬さは。
「どこが硬くて、どこが柔らかい」
それが重要なんです。
全体的なフレックスや反発力というのは、乗る位置や乗り方などでも変わってきますので。
手で触っただけでは絶対に分かりません。
私も今までに沢山のボードテストをしてきましたが。
乗る前に手で触って「なんとなくこんな感じかな」って思っていても。
実際に乗ってみると全然印象が違う事もよくあるし。
反発力は雪の状態などでも変わります。
なので、
全体的な硬い柔らかい、反発力は実際に乗らないと絶対に分かりません。
という事は、店頭で確認するなら。
全体のバランスを確認したほうがそのボードの事がよくわかります。
全体のフレックスバランスを確認できれば、どうゆうタイプのボードなのかある程度確認できるのでボード選びの参考になりますよね。
まずはご自分のボードで試してみてはいかがでしょう。
≪まとめ≫
ボードのフレックスバランスを知るためには、沢山の板を実際に触ってみないと分からないです。
でも、お店に行ってベタベタ触ってると嫌がられますので。
まずはご自分のボードや友達のボードを、上に書いたように触ってみてはどうでしょう。
全体的なバランスが見極められるようになると、ボード選をえらぶ時の選択肢が増え。
自分の好みも出てくると思います。
ぜひ、「ツウなフレックス確認方法」でワンランク上のボード選びをしてください。