飲酒しながら接客するスノーボードメーカーってどう思いますか?

ウィンターシーズンが終わりひと段落とはいえ、毎年この時期はやる事が山ほどあります。1人社長だとよく「気楽でいいね」なんて言われることありますけど。一般的な会社にいるであろう、経理の方や、営業係、販売係、在庫管理、倉庫係、そして社長業も全て1人でやっていると考えたらいかがでしょう? 営業から帰ってきたら、経費報告書を書いて経理の方に伝票渡しておしまい。発送は倉庫係に指示しておしまい。ではないですから、営業も行って、販売して、在庫管理して、発送して、経理やって、社長として会社の管理もしなきゃいけないわけです。
とは言え、反対に得られるものは、「ある程度の自由とやりがい」かな。

はい、そんな前置きはさておき。
先日Voicyで放送したこちらの内容が結構反響あったので、ブログにもしておこうと思いまして。

Voicyで聴きたい方はこちら

21-22シーズンを振り返り。ここ数年と少しやり方を変えたのは、久しぶりに「合同試乗会」へ出展したこと。2010年にブランドを立ち上げ、最初の頃は合同試乗会にも積極的に参加していたけど。合同試乗会のメリットは新規のお客さんに認知してもらえる機会が増えるという面もありますが。沢山のブランドが集まる場所へ行っても、無名なブランドはなかなか試乗してもらえる事ができず。ガラガラの状態が続くと、「人気の無いブランド」というイメージもついてしまうし、何よりその場で暇している時間がもったいない。そんな事もあって、ここ6~7年は合同試乗会というものを避け、地道に単独で続けてきました。

しかし、今季久しぶりに合同試乗会へ出展してみようと思った動機は。うちのブランドも少しは認知してもらっているだろうという感覚があったので、それを確かめに行こうという気持ちと。2年前に立ち上げた、スノーボードサロンFORWARDのメンバーさんが試乗会を手伝いに来てくれたり、試乗会に合わせて滑りに来てくれたり、そんなメンバーさんも増えたので心強い。それで勝負しに行こうと決めたわけです。

スノーボードバブル

それと、先にもうひとつこれまで合同試乗会を避けていた理由を話すと。
スノーボード人口は1998年の長野オリンピック翌年の1999年がピークと言われ。まさにスノーボードバブルと言われるほど、異常なブームがあり、スノーボード業界はとんでもないお金が動き、みんなが潤っていた。私がこの世界に入ったのは2004年で、いまから18年前の事ですが。その頃もまだかろうじてスノーボード界も景気がよく。試乗会には沢山の人が集まり、それに合わせて大きな合同試乗会がいくつも開催れていました。
しかし、その頃の試乗会と言えば、スノーボード業界人の浮かれっぷりがひどく。試乗会始まると同時に、酒盛りがはじまり、テントではバーベキュー、そしてスタッフはくわえタバコをしながら、ボードの説明をしている。そんな状況でした。

その頃、私が感じた印象は、

「なんだこのいい加減な奴ら」

正直、私は「こんな人達と同じに思われたくない」と、思っていたけど。おそらくお客さんから見れば、同じ「スノーボード業界人」になるわけで。そう思われたくないから、ある時から合同試乗会というものを避けて来たというのも理由です。

アンケート

しかし、時は経ち、スノーボード人口も減少の一途をたどり。色々な事が縮小傾向にあり、あの時のようなバカ騒ぎをする余裕など無いはず。だから、そろそろみんな真面目に試乗会にも取り組んでいるだろう。そう思っていましたが。

いまでもいるのかよ!

さすがに昔ほど、堂々としているわけではないけど。ブランドのテント内で酒を飲み、タバコを吸い。タバコに関しては、いまゲレンデは禁煙になっているところがほとんどなわけで。お客さんは決められた場所でしか喫煙ができないのに、スノーボード業界人はいいっていうのもありえない。

ハッキリ言って、私がお客さんの立場なら。いくらそのブランドが好きだったとしても。スタッフが飲酒しながら説明しているようなところなら、嫌だし試乗しないと思う。

しかし、そんなブランドでも。有名な海外ブランドだと、うちのブランドに比べて明らかに沢山のお客さんが次から次へと試乗に来ている。

正直言って悔しい。

でも、本当にみんな気にしていないのかな?
そう思って、Twitterのアンケートを取ってみると以下のように。

画像1

私のTwitterをフォローしてくれているくらいなので、ある程度同じような考え方の方が多いかなと思うとそこまで鵜呑みにはできないけど、なんとなくホッとはしました。

ショールーム

本当によく考えてほしい。ブースを作って自分達のブランドを並べているという事は、そこはもう「ショールーム」です。ようするに、都心の街中にあるショールームと一緒です。街中のショールームに入るとスタッフが酒盛りしているような事です。

おかしいと思いませんか?

だからそのような行為をしているブランドは、それだけ自分達のブランドに思い入れも、信念もないという事。だから、そういうブランドに対しては何とも思わないし。好きにやってくれという感じ。

でも、お客さん達には気づいてほしい。

あなたは、そんな人からボードを買うのですか?

せめて免許取ってから働いてほしい

それともうひとつ今季合同試乗会に出展してみて衝撃的な事があった。
それは、最初に行ったように、スノーボードサロンFORWARDのメンバーさん達が試乗会に来てくれていたので、メンバーさん達が色々なブランドへ試乗しに行った感想などを教えてくれ。もちろんうちのメンバーさん達は、ボードにとても興味もあるし、スペック表の比較はもちろん、ボードの違いを感じるための情報はサロン内で得ているので。試乗しに行った先で、ちゃんとスペック表を確認したいのだけど、ブランドによっては、スタッフの人が「スペック表の見方を知らない」とか、「そもそもスペック表が無い」とか。

その中でも、一番衝撃的な事が。うちのメンバーさんが、試乗するボードの「接雪長」を知りたかったので。メーカーさんに、「このボードの接雪長知りたいんですけど」と、質問したところ。

「接雪長って何ですか?」

って、

名前は出しませんが誰もが知っているような海外ブランドです。

しかも、そこのブランドも酒を飲みながら接客しているようなところだったので。本当にどうしようもない。

それって、車の免許持ってない人が車を販売しているようなものじゃないですか?

大げさかもしれないけど、車の免許持ってなくて、車運転した事ない人が。「この車はハンドリングが良くて、アクセル踏んだ時の加速が、、、」みたいに説明されているようなものです。

せめて免許くらい取ってから働いてほしい。

そう思いませんか?

だから、再度言います。

あなたは、そんな人からボードを買うのですか?

以上でーす。

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