どんな事も細かくひも解けば「まったく新しい事」など存在しないのです。

いつかこの事をブログに書こうと思っていて、昨日またこの映画を観たのでついに今日書いてみようと思います。

私のこれまでに大きく影響を受け、今でも参考にしている映画です。

特に仕事関係ですかね。

役に立つかもしれないので参考にしてみてください。

2008年公開

【幸せのきずな】

内容を簡単に説明しますと。


【ロバート・カーンズ】という発明家の実話で。

今では当たり前のようにどの車にも装備している「間欠ワイパー」(ワイパーの速度を調節する機能)がまだ開発されていない頃、「小雨の時と大雨の時にワイパーの動く周期を変えられないか?」という事を考え、初めてその電気回路を発明したのですが。

その直後、フォード社に技術を盗まれてしまい大企業相手に1人で12年の年月をかけ特許侵害を訴え勝ち取ったという話しです。


内容自体ももちろん面白かったのですが。

一番印象に残っていて今でも参考にしている場面がこの裁判でのやりとり。

フォード社は、

カーンズの発明は既存のカタログに載っているような部品を使って作っただけなので「新しくない」し、そんなのは「発明」ではない。

という言い分。

で、カーンズさんは小説を引き合いに出し、

「この本の中に使われている言葉は全て辞書に載っていますよね?この中に新しい言葉はひとつも使われていないけど、作者は既存の言葉を使いアレンジして新しい物語を作った」

そして、

「電話だろうと人工衛星だろうと発明家達はカタログに載っているような既存の道具を使って新しい物を生み出しているんだ」

という主張です。

私はこれを聞いた時にそのまでの悩みが一気に晴れました。

というのも、

この映画を見たのは10年近く前で、newestを始めて間もない頃でありFOSSILを立ち上げる頃だったんですけど。

その頃は、

「何か新しい事しなきゃ」

「誰も思いつかない新しい事を考えよう」

なんて意気込んでいたし。

ブランドを立ち上げるにしても、

「他に無いような何かまったく新しい事を考えないとダメなんじゃないか」

なんて考える毎日で色々と不安がありました。

で、さきほどのやり取りを観て。

この世の中にまったく新しい物なんて存在しなくて、どれだけ既存の物と既存の物を上手く組み合わせて新しい物語を作って行けるか。
なるほど!!

ってね。

だからそれ以来は「新しい事を考えよう」という考えから「いかにして既存の事を上手くつなぎ合わせ新しい事を生み出すか」とう考えになると、思考が楽になり沢山アイデアが思いつきます。

 

実際に仕事の本なんかを読むとよくそんな事が書いてあります。

例えば、皆さんも会社でプレゼンテーションや営業促進など色々な「新しい企画」を考えないといけない事があると思います。

そんな時に、

「誰もやっていないような新しい事を考えなきゃ」と思う人はなかなかアイデアが出てこないけど、柔軟な人は過去の企画や今まで経験した事や見た事を思い出し「アレンジ」して新しい企画を作り出します。

そう思う事ありませんか?

「そんなのただのマネじゃん」

と思う人もいるかもしれませんが。

どんな事も細かくひも解けば「まったく新しい事」など存在しないのです。

そう考えて次から次へとアイデアを出せる人と、そうでない人は仕事でも差がついちゃいますよね。

だからこそ日常から色々な事に目をやり本を読んだり映画を観たりして知識や感性を磨いておくとアイデアが出やすくなる。

という事です。

 

私はまさにこの映画を観てから考え方が180度変わり、そして今でもこの事をつねに考えながらお店やブランドをやっています。

おかげさまで昨日のブログにも少し書きましたけど、newestもFOSSILも「新しい」「斬新」だなんて事をよく言ってもらえます。

でも結局は既存と既存のアレンジであって、たいして新しい事ではないんです。

よくよく考えたらそう思いませんか?

例えば、

最近特に言われるのが「予約制」のシステム。

「スノーボード屋で予約制って新しいよね」って言われますけど。

そんなのは他の業種では当たり前であって。

美容院や整体や習い事なんかも予約して行きますよね。

今ではレストランも予約して行くのが当たり前になってきてますし。

それが、

スノーボード屋×予約制=新しい

になるんです。

結局は既存の物を組み合わせたに過ぎないわけですけど、スノーボード屋が予約制になると「新しい」んです。

どうでしょうか?

もし仕事とかでそんな悩みがある方は考え方を変え、既存の物(事)に目をやり「どうやって組み合わせるか」という風に考えるといいかもしれませんよ。

それでは本日はここまで。

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